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LeRobotのインストールでつまずくとき|エラー別の原因と直し方

2026-10-19 ・ 実践

#LeRobot#HuggingFace#トラブルシューティング#実践

LeRobotのインストールでつまずくときの原因は、ほぼ次の4パターンに絞られます。**「condaのffmpegにlibsvtav1エンコーダが入っていない」「cmakeが無くてネイティブ拡張のビルドに失敗する」「Windowsでuvを使うとGPUがあってもCPU版PyTorchが入る」「torchcodecが入っているのに読み込めず動画デコードがクラッシュする」**の4つです。LeRobotとは、Hugging Faceが公開している、模倣学習・強化学習でロボットを動かすためのオープンソースのPythonライブラリのことです。この記事では、公式ドキュメントとGitHub Issueで確認できた原因と直し方を、症状別に整理します。

この記事で分かること

  • 2026年8月公開のlerobot 0.6.1以降は、公式ドキュメント上でPython 3.12以降・PyTorch 2.10以降が前提になっている(古い記事のPython 3.10情報は現在と合わない)
  • condaでインストールしたffmpegにlibsvtav1エンコーダが無い、またはtorchcodecとのバージョンが合わないと、動画の読み込みでエラーになる。公式ドキュメントはffmpeg=7.1.1への固定を案として示している
  • pip install "lerobot[libero]" でのビルド失敗はcmake不足とrobomimicとの依存衝突が原因と、公式Issueでメンテナが説明している

対象読者:LeRobot Tutorialを見てインストールしようとしたら、エラーで止まってしまった人

執筆:ゆるふわフィジカルAI編集部 最終更新日:2026年10月19日

まず症状を確認する

症状多い原因対処
データセットの動画を読み込むとエラーになるcondaのffmpegにlibsvtav1が無い/torchcodecと不整合conda install ffmpeg=7.1.1 -c conda-forge
pip install "lerobot[libero]" でビルドが落ちるcmakeが無い/robomimicとの依存衝突cmakeを入れ直し、--no-build-isolationで再インストール
Windowsでuv sync後、GPUなのに学習が遅いCPU版PyTorchが入っているCUDA対応PyTorchを明示して入れ直す
インストールは通るが動画デコードで突然クラッシュするtorchcodecが「入っているのに読み込めない」状態video_backend="pyav" を明示するか最新版へ更新

次の章から、それぞれの原因と直し方を詳しく見ていきます。

症状1: データセットの動画を読み込むとエラーになる(ffmpeg)

LeRobotは、公開データセットに入っている動画(カメラ映像)を読み込むのにffmpegを使います。公式ドキュメントでは、condaで入るffmpegが8.x系でlibsvtav1エンコーダを含むことを前提にしつつ、「libsvtav1が無い、またはtorchcodecとのバージョンが合わない場合がある」として、固定バージョンでの再インストールを案として示しています1。

ターミナル
# まずffmpegが入っているか・libsvtav1があるかを確認
ffmpeg -encoders | grep libsvtav1
 
# 無い・不整合の場合は、公式ドキュメントが示すバージョンに固定
conda install ffmpeg=7.1.1 -c conda-forge
💡

condaを使わない場合

PyTorch 2.10以降であれば、システムのffmpeg(Ubuntu/Debianならsudo apt install ffmpeg、Apple Siliconならbrew install ffmpeg)だけでも動くと公式ドキュメントに書かれています。PyTorchが2.10より古い場合は、condaでのffmpeg導入が前提になります1。

症状2: pip install "lerobot[libero]" でビルドが失敗する(cmake不足)

LIBEROタスクなどの拡張([libero])を入れようとすると、依存パッケージhf-egl-probeのビルドで次のようなエラーが出ることがあります。

ERROR: Failed building wheel for hf-egl-probe
ModuleNotFoundError: No module named 'cmake'
Command '['cmake', '--version']' returned non-zero exit status 1.

これは公式Issueでメンテナ(Maximellerbach氏)が原因を説明しています。hf_egl_probeのビルド設定にcmakeが依存として明記されていないうえ、robomimic==0.2.0が要求するegl_probeとhf_egl_probeが同時に入って競合することが重なって起きます2。同じメンテナが案として示した回避策は次の手順です。

ターミナル
pip uninstall egl-probe hf-egl-probe robomimic hf-libero -y
conda install "cmake<4"
pip install -e ".[libero]"
⚠️

これは2026年10月時点で恒久的な修正ではない

Issueの時点では、メンテナは「robomimicをフォークしてhf_egl_probeに依存させる」案を検討中としており、上の回避策は暫定対応です。公式リポジトリの最新のIssue状況を確認してから試してください2。

症状3: Windowsでuv syncすると、GPUがあるのにCPU版PyTorchが入る

uvでセットアップした環境で学習が異常に遅い場合、CPU版のPyTorchが入ってしまっている可能性があります。公式Issueでは、「対応するNVIDIA GPU・ドライバがあっても、Windows環境ではtorch==2.11.0+cpuのようなCPU専用ビルドが解決される」という症状が報告されています3。

原因は、pyproject.toml内のCUDA向けインデックス指定がsys_platform == 'linux'という条件に限定されていること。つまりWindowsでは最初からCUDA版の候補を見ていない、という設定上の問題です3。2026年10月時点ではこの問題を自動で解決する公式修正はマージされておらず、Windowsで使う場合はCUDA対応のPyTorchを明示的に指定してインストールし直す必要があります。

症状4: インストールは通るが、動画デコードで突然クラッシュする(torchcodec)

ここまでのエラーを乗り越えてインストールが終わっても、データセットの動画を読み込む処理だけが突然クラッシュすることがあります。公式Issueによると、原因は**torchcodecが「importはできるのに、FFmpeg共有ライブラリの読み込みには失敗する」状態**になっていること。LeRobot側のバックエンド選択コードが「importできるか」しか確認していなかったため、見逃されていました4。

Python
# 回避策: 動画バックエンドをpyavに明示する
dataset = LeRobotDataset("lerobot/pusht", video_backend="pyav")

この問題はメンテナ(s1lent4gnt氏)によってPR #4307で修正済みとIssue上で確認されています4。最新版へ更新すれば直る可能性が高いですが、古いバージョンを使い続けている場合は上記のvideo_backend="pyav"指定で回避できます。

condaとuv、どちらで環境を作るべきか

公式ドキュメントはどちらにも対応していますが、OSやGPU事情で向き不向きがあります。

🐍

conda

  • ffmpegをconda-forge経由でバージョン固定しやすい
  • WSLでのevdev導入もconda installで一括
  • 起動は少し遅いが実績が長い
VS
⚡

uv

  • 依存解決とインストールが高速
  • Windows + GPUでは症状3に注意が必要
  • システムffmpegの利用が前提(PyTorch 2.10以降)
📦

0.6.1

2026年8月時点の最新バージョン

🐍

3.12+

公式が前提とするPythonバージョン

まずはLeRobot Tutorialの手順どおりpip install lerobotを試し、エラーが出たら症状別の対処を当てはめる、という進め方がシンプルです。

よくある質問

Q. pip install lerobotは、どのPythonバージョンで実行すればいいですか?

A. 2026年8月公開のlerobot 0.6.1時点で、公式ドキュメントはPython 3.12以降・PyTorch 2.10以降を前提にしています。condaかuvで専用の仮想環境を作ってから入れると、システム側のPythonと混ざらず安全です。

Q. pip install "lerobot[libero]" でhf-egl-probeのビルドに失敗します。

A. cmakeが入っていないか、robomimicが要求するegl_probeとhf-egl-probeが衝突していることが原因です。公式Issueでは、egl_probe系パッケージを一度アンインストールしてcmakeを入れ直し、--no-build-isolationで再インストールする回避策が報告されています。

Q. Windowsでuv syncすると、GPUがあるのにCPU版のPyTorchが入ってしまいます。

A. lerobotのpyproject.tomlでCUDA向けの設定がLinux判定(sys_platform=='linux')に限定されているためで、2026年10月時点でも公式Issueで対応が続いている既知の問題です。Windowsでは、CUDA対応のPyTorchを明示的に指定して別途インストールする回避策が取られています。

まとめ

  • condaのffmpegで動画が読み込めないときは、libsvtav1の有無を確認し、必要ならffmpeg=7.1.1に固定する(公式ドキュメント)
  • [libero]拡張のビルド失敗はcmake不足+robomimicとの依存衝突が原因(公式Issue、メンテナ確認済み)
  • Windows + uvでCPU版PyTorchが入る問題は2026年10月時点でも既知の未解決事項。CUDA版を明示して入れ直す
  • torchcodecのクラッシュはvideo_backend="pyav"で回避できる。メンテナ確認済みの修正(PR #4307)も出ている

もう少し詳しく(背景)

LeRobotはpip install・conda・uvのどれでも導入できますが、どの経路でも最終的にはffmpeg(動画のデコード)とtorch/torchcodec(学習・動画読み込み)のバージョンが噛み合っている必要があるという共通点があります1。症状の多くは「どこかのバージョンが噛み合っていない」ことに起因するため、エラーメッセージの奥にあるパッケージ名(ffmpeg・cmake・torch・torchcodec)を手がかりに公式ドキュメントとGitHub Issueを検索すると、同じ症状の報告や回避策が見つかりやすくなります。

次の一歩 🌸

インストールが終わったらLeRobot Tutorialの模倣学習の手順に戻りましょう。Python環境そのものが不安ならPython環境構築の第一歩へ。実機に進みたくなったらSO-101組み立てガイド、MuJoCo側のビューアで同様のトラブルに当たったらMuJoCoのビューアが開かない・固まるときの原因と直し方も参考にしてください。

参考資料・出典

ゆるふわポータルでは、一次情報・公的資料にもとづき、専門用語をできるだけやさしく翻訳することを心がけています。内容に誤りや古い情報がある場合は、お問い合わせからご連絡ください。

執筆:ゆるふわフィジカルAI編集部 最終更新日:2026年10月19日

Footnotes

  1. LeRobot公式インストールドキュメント(docs/source/installation.mdx)。Python 3.12・PyTorch 2.10以降の前提、conda/uvそれぞれのffmpeg導入手順、ffmpeg=7.1.1への固定案を記載。 ↩ ↩2 ↩3

  2. huggingface/lerobot Issue #3397「Failed building wheel for hf-egl-probe during pip install lerobot[libero]」。メンテナMaximellerbach氏がcmake不足とrobomimicとの依存衝突を原因として説明し、回避策を提示(2026年4月closed)。 ↩ ↩2

  3. huggingface/lerobot Issue #4093「uv sync installs CPU-only PyTorch 2.11 on Windows with an NVIDIA GPU」。pyproject.tomlのCUDAインデックス指定がLinux限定のため、Windowsで常にCPU版が解決される症状を報告(2026年10月時点でopen)。 ↩ ↩2

  4. huggingface/lerobot Issue #4176「get_safe_default_video_backend picks torchcodec when installed but unloadable」。メンテナs1lent4gnt氏がPR #4307での修正を確認(2026年8月closed)。 ↩ ↩2

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