
SO-101組み立てガイド|3〜5万円で作る自分専用ロボットアーム
2026-08-05 ・ 実践
シミュレーションに慣れると、必ず「実機を触りたい」と思う日が来ます。そのとき最初の1台としておすすめなのが SO-101 — LeRobotコミュニティの事実上の標準アームです。
なぜSO-101が最初の1台に最適なのか
- 安い: 部品代 3〜5万円ほど(産業用アームは数百万円〜)
- 情報が多い: コミュニティ標準なので、詰まったときの記事・動画が豊富
- AIまで直結: LeRobotがそのまま使え、模倣学習まで一直線
- 2台構成が可能: 安いので2台作れる。これが後述の「リーダー・フォロワー」で効いてきます
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6つの関節(6DoF)で構成される、メカ超入門で学んだリンクとジョイントの教科書のような構造です。
必要なもの
| 分類 | 内容 | 目安費用 |
|---|---|---|
| サーボモーター | 6個(+リーダー用にもう6個) | 2〜3万円 |
| コントローラ基板 | サーボ制御用 | 3,000円前後 |
| 3Dプリント部品 | 骨格パーツ一式(データは公式で無料公開) | 印刷代 5,000円〜 |
| 電源 | 対応電圧のACアダプタ | 2,000円前後 |
| ネジ・工具 | 六角レンチ、ドライバー | 2,000円前後 |
3Dプリンタがなくても大丈夫
プリント代行サービス(DMM.make等)や、地域のファブラボ・大学の工房が使えます。「3Dプリンタを買うか」で止まる必要はありません。
組み立ての流れ
製作の3ステップ
部品を刷る
3Dプリント(数日)
組み立てる
半日〜1日
キャリブレーション
30分
1. サーボのIDを設定する
最初にして最重要の工程です。6個のサーボは工場出荷時すべて同じIDになっているため、1個ずつPCにつないで「あなたは1番」「あなたは2番」と名前を割り振ります。
# LeRobotの設定ツールでIDを書き込む
lerobot-setup-motors --robot.type=so101_follower --robot.port=/dev/ttyUSB0
組み立ててからでは遅い
IDの設定を忘れて組み立てると、全部バラす羽目になります。必ず組む前に、1個ずつやってください。経験者が全員通る道です。
2. 骨格を組む
根本(ベース)から手先(グリッパー)へ順に積み上げます。ケーブルは関節が動く分の余裕を持たせて通すのがコツ。きつく張ると動かしたときに断線します。
3. キャリブレーション
ロボットに「関節の可動域」を教える作業です。
lerobot-calibrate --robot.type=so101_follower --robot.id=my_arm
指示に従って各関節を「真ん中の位置」に合わせ、次に端から端まで手で動かします。これで「0度はここ、限界はここ」をロボットが記憶します。
リーダー・フォロワー構成が本命
SO-101の真価は2台構成です。1台を手で動かす「リーダー」、もう1台がそれを真似する「フォロワー」にすると、AIの学習データを自分の手で作れます。
リーダーを動かす
人間が手で操作
フォロワーが追従
同じ動きを再現
AIが学習
その記録から模倣学習
# テレオペでデータを記録
lerobot-record \
--robot.type=so101_follower --robot.port=/dev/ttyUSB0 \
--teleop.type=so101_leader --teleop.port=/dev/ttyUSB1 \
--dataset.repo_id=あなたのID/my_first_dataset \
--dataset.num_episodes=50
50回ほど「ブロックをつかんで箱に入れる」を繰り返せば、模倣学習(ACT)で自律動作するようになります。これが自宅でできるのが2026年です。
よくあるトラブル
- サーボが動かない → 電源容量不足の可能性大。ACアダプタの電流値を確認(電気超入門参照)
- カクカクする・脱力する → キャリブレーションのやり直し、またはネジの締めすぎ
- ポートが見つからない → Macは
ls /dev/tty.*、Linuxはls /dev/ttyUSB*で確認
まとめ
- SO-101は3〜5万円で作れる、フィジカルAI学習に最適な入門アーム
- サーボIDの設定は組み立て前に必ず(最大の落とし穴)
- 2台作ってリーダー・フォロワー構成にすると、自分の手でAI学習データが作れる
- 3Dプリンタは代行サービスでOK
次の一歩 🌸
集めたデータでAIを学習させる話はテレオペとデータ収集入門へ。シミュレーションで先に練習したい人はMuJoCo入門からどうぞ。
ゆるふわフィジカルAI